数理疫学研究室
主要スタッフ
- 室長 浅井 雄介
研究紹介
生物学・医学分野における数学とコンピュータサイエンスの応用研究に取り組んでいます.臨床研究のデータ解析,感染症流行におけるシナリオ分析・シミュレーション研究,数理生物分野に現れる数理モデル・力学系の安定性など,定量的な研究と定性的な研究を行っています.
感染症の国際的な伝播
航空ネットワークの発達により人の移動が活発になり,経済が発展する一方,感染症の海外からの輸入例が増加しています.人の移動が感染症の輸入にどう影響しているのか,どのような対策が望ましいか,定量的に評価する研究を行っています.また,疫学情報の感染症診断への活用についても研究しています.
数理モデルの公衆衛生分野での活用
COVID-19流行中では,様々な医療政策が施行されました.一方で,医療政策の効果を定量化し,再評価する研究はまだあまり進められていません.外出の自粛にどのくらい効果があったのか,医療提供体制に地域差はあったのかなど,人々の暮らしに直接関係する問題にも取り組んでいます.また,日本は先進国の中でも特に高齢化が進んでおり,人口構造の変化が医療に与える影響についても研究しています.
数値解析・シミュレーション
医学や生物学分野で得られるデータは,非常に不確実性が高く,個体間の変動だけでなく,個体内でも大きくばらつきが見られます.従来の決定論的な数値計算法では十分な精度が保証できないことが知られており,確率項を含む微分方程式の数値計算法の開発とその応用を進めています.
主な活動歴と研究内容については,下記サイトを参照.
https://www.researchgate.net/profile/Yusuke-Asai
https://researchmap.jp/0207